何を創るにせよ、ものに囚われない視界に立って想を起したい。
常にそうできる自由を保ちたいと思う。
脳髄がやわらかで、肉体が敏捷なときは、自由などと考えないでも、
自然に自由な場を求めて行動した。
<メキシコ・スケッチ>もそんな行動の一つであった。
たまには建築を外周から眺めることが大切だ。

[ 『メキシコ・スケッチ』裏表紙より ]