アフォリズム一覧
アフォリズム: 『光の街路』9ページ
建築には沈黙や賑わいを空間として捕獲するという機能がある。黙っておけば、都市における沈黙は根無し草のようなものでしかなく、都市における賑わいは発散的である。したがって、それが萎えて圧殺されたり雲散霧消したりする前に、空間として捕えるという働きを、建築はもっている。
タグ: 街路
アフォリズム: 都市住宅7710 特集
壁はそれ自体が出来事である.
壁はこもる空間,閉ざす空間のために生じる. 同じようにのびる空間,拡がる空間のために生じる. 壁は表層にあって,最もよく包むものと包まれたものを示す. のばすものとのびるものを共に示すことができる表面である.
タグ: 壁
アフォリズム: 都市住宅7710 特集-p. 49
ものは形をもつし,形をもつことによってものは空間的に存在している. 形はある構成または構造をもつし,構造をもつことによってものは空間的に存在している. 構造はある働きまたは機能をもつし,機能をもつことによって空間的に存在している. そしてものは意味をもつし,意味の重なり...
タグ: 住居, 空間,
アフォリズム: 『メキシコ・スケッチ』中心へ
内に向うほど、原色の濃い空間がある
壁が重なる町であれば、重なりが密になる方へ向うとよい
ポルタルの街路であれば、影の厚みを探して辿ればよい
格子状の街区であれば、街の音の高まる方角へ曲るとよい
タグ: メキシコ
アフォリズム: 『メキシコ・スケッチ』表紙より
実在するものすべてに建築がある。
家々の壁に、闇や光に、村や街の姿に、日常生活の場の隅々に建築がある。
異質な空間に出会うことによって、それが刺戟となって、
建築がよく見えてくることがあるし、
より深く根源的な空間に触れ得る場合が...
タグ: メキシコ, 壁, 闇, 光,
アフォリズム: 『メキシコ・スケッチ』裏表紙より
何を創るにせよ、ものに囚われない視界に立って想を起したい。
常にそうできる自由を保ちたいと思う。
脳髄がやわらかで、肉体が敏捷なときは、自由などと考えないでも、
自然に自由な場を求めて行動した。
<メキシコ・スケッチ>もそんな行動...
タグ: メキシコ
アフォリズム: 『メキシコ・スケッチ』—遠近の視点
そう考えると,遠近の視点によって理解に食違いがあることがあっても,その齟齬のあることにこそ意味があるのではないか.近づいて驚嘆した対象も,遠のいて見ると自然に見えることがあるし,遠景では独特な形態も,近景になるにしたがって普通の形に変わることがある.この食違いの溝が,遠...
タグ: メキシコ